[Force.comでWeb制作]会員制Webサイトの構築
Salesforceを活用して会員制Webサイトを構築したい、ということがよくあります。表面上は普通の会員制サイトでバックエンドの会員管理システムとしてSalesforceを活用、業務系サイトの場合はそのまま会員管理がCRMに繋がってSalesforceの既存機能を活用して業務システムとしてCRM以外の領域もどんどんカバーしていく広がりをみせる、みたいな感じです。
今までのWeb制作だと大体の場合は、ちょっと大きめのポータルサイトとか作ってるとなんとなくそのままおまけ機能のように会員管理システムとか問い合わせ管理とか開発して付けたり、ちょっと気の利いたCMSだとワークフローとか管理権限設定とかあったりします。この類のWebサイト開発が起点になって業務システムに発展していくような業務アプリとWebサイトの中間みたいなシステムの場合まだまだ開発意識/発注意識や業界慣習が未整備な部分が多いです。未だにメールフォーム1つ作るのにそれなりのコストがかかっちゃっりするわけですが、いい加減この似たようなものを毎回作ったりCMSとかを調査したり習得したりに手間をかけるのは全く資源の無駄遣いで、この状態だとまだまだこの界隈が産業として未成熟な気がしています。
Publickeyでも触れられていましたが、
僕の軸足はあくまでEnterprise ITにあるのですが、一方であらゆるEnterprise ITはWeb Technologyをベースに変わろうとしています。いまはERPやCRMなどの企業向けのアプリケーションを作る人たちと、JavaScriptや HTMLやPHPやPerlでWebサイトを作る人たちは違うクラスタに属していて違うテクノロジーを追っています。しかし、この2つはいずれ密接に融合 するようになるでしょうし、その中心にはCloud Computingが位置することになるでしょう。
とあるように、この両者の流れに現場で携わる一人としてなんとかしてもっと両者を有効活用したい。
そんな中の1つとして、Salesforceを活用した会員制Webサイト構築のご紹介。
Salesforceで会員制Webサイトを作るには
おそらく以下の2つの選択肢があります。
- 普通に会員制Webサイトを作り、Webサイト側の会員IDとSalesforce内の取引先情報をWebサービスAPIで連携する。
- 課題:エディションの制限がある。WebサービスAPIが使えるのはエンタープライズ、アンリミテッド、デベロッパーエディションのみ。またWebサービスAPIのコール数制限があるので、超大規模サイトの運営は困難。
- カスタマーポータルを使う
- 課題:会員数分のカスタマーポータルライセンスを購入する必要がある。
2のほうはデフォルト機能のカスタマーポータルをそのまま使い、1のほうがWebサービス連携が上記の図にした内容です。Webサイト側ではログインに必要な会員IDとパスワードだけ保持してその他の会員情報は全てSalesforceに格納する、両者をWebサービスAPIで紐づける、みたいな感じです。実際にこの形式で開発した案件もいくつかありますが、やはり気になるのはAPIコール数制限です。ほとんどが業務用Webサイトですからいきなり止まったら大変で、そうならないような形で開発しましたがやはり超大規模サイトには現状は不向きです。
参考:API Usage Metering(APIコール数制限について)